「アメリカのコスチュームジュエリー界最高峰」と名高いブランド、TRIFARI(トリファリ)。
Elysa Jewelryでも、TRIFARIのアイテムは多く取り扱っています。
そんなTRIFARIの類稀なる魅力や、コスチュームジュエリー界で今もなお高く評価される所以について、ご紹介したいと思います。
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◆TRIFARIとは◆
1918年創業のコスチュームジュエリーカンパニー。
1930~68年まで、ヴァン・クリーフやカルティエに在籍していたアルフレッド・フィリップ氏がデザイナーとして活躍し、アメリカを代表するジュエリーメーカーへと成長しました。
TRIFARIの"Trifanium"と呼ばれる独自のメッキ技術は秀逸で、長い年月を経てもメタルが美しい状態を保つことで知られています。
1950年代には、当時のアイゼンハワー大統領夫人が、大統領就任式でTRIFARIのジュエリーを着用したことでも有名に。
優美な曲線を用いたエレガントなデザインは、現在も世界中のコレクターに愛されています。
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私がショップを始める前、まだコスチュームジュエリーの知識が全く無かった頃。
アメリカを訪れてヴィンテージコスチュームジュエリーを見て回った際に、沢山のジュエリーの中から吸い寄せられるように惹かれて手に取ったのが、TRIFARIのクラシカルなリーフモチーフイヤリングでした。
本当に良いものは、華美でなくても他から浮かび上がるように、自然と見る者の心を捉えるのでしょう。
後にTRIFARIについて深く知るにつれ、他のブランドとは一線を画すその洗練されたエレガンスや、時代を越える美しさに魅了されていきました。
TRIFARIのコスチュームジュエリーは、デザイン性、品質ともに非常に高く、50〜60年以上前のお品でもこの先永く着けられそうなものばかり。
私も多く愛用しており、本物のジュエリーやダイヤモンドとMIXしてコーディネートを楽しむことも多いです。
TRIFARIは、これから初めてヴィンテージコスチュームジュエリーをお求めになる方にも、心よりおすすめしたいブランドです。
こちらはTRIFARIの植物モチーフジュエリー。
一目でTRIFARIと分かるほど、優美で洗練されています。
立体的なシルエットの美しさはもちろん、TRIFARI特有のサテンのような光沢を放つテクスチャーや陰影も見事。
"Goldenbraid"と名付けられた、美しい金髪の三つ編みがモチーフとなったネックレス。DKNYのヴィテージベロアシャツに合わせて。
こちらは、1947年にTRIFARIの広告に掲載されたお品です。
当時の広告には、ラプンツェルの物語の一節が引用された後に、こう記されています。
"(中略)...never did she dream that her wondrous braid would be immortalized anew by TRIFARI."
「彼女はその世にも美しい三つ編みが、TRIFARIによって新たに不朽のものとなるとは、夢にも思わなかったでしょう。」と。
この作品は、当時TRIFARIが語ったように、75年経った現在も不朽のものとして美しい状態で残っています。
ちなみにこちらのネックレスは、刻印に"TRIFARI PAT PEND"と記された貴重なお品でもあります。
"TRIFARI PAT PEND"とは、1932-1954年に使用されていた特許出願(PAT PEND)を意味する特別な刻印。
当時ジュエリーデザインにはコピーライト(著作権)がなかったため、特許を申請してデザインを守っていたのです。主に、Alfred Philippeデザインのアイテムに使用されています。
大切に受け継がれ時を経てきたお品が、こうして手元にあることを、とても嬉しく思います。
1960年代頃のTRIFARIのオープンワークブローチとネックレス。ラルフローレンのヴィンテージシャツとスタイリング。
デザイン、カッティング、テクスチャー・・どれをとっても非常に美しく、TRIFARIらしい高貴な気品に溢れています。
ヴィンテージでセットのピースに出会えることはそう多くはないので、セットコーディネートができると嬉しいですね。
こちらはTRIFARIのアブストラクトモチーフジュエリー。
翼、植物、抽象画や建築物の構造美・・様々なものの美しさを想起させます。
その素晴らしい立体感や質感、陰影を眺めていると、金属の持つ可能性に驚かされるほど。
TRIFARIの作品は、もはやジュエリーの域を越えた、身に纏えるアートだと思うことがよくあります。
美しきTRIFARIジュエリーの世界、ぜひご堪能いただけましたら幸いです。