ドイツ・カウフボイレンにあるコスチュームジュエリーカンパニー、"Seiboth"社とのお別れの日。
この前日に買い付けから梱包まで全て済ませ、この日はチェコへ発つだけ、というのが当初の予定だったのですが、前日の買い付けが押してしまってどうしても梱包が間に合わず・・
昨日、社長であるVorbachさんが「明日また会社に来て作業していいですよ。」と言ってくださったので、お言葉に甘えて、梱包作業はこの日に持ち越すことにしたのです。
Seiboth社での買い付けの様子を綴った前回のブログはこちら→「ドイツ買い付け日記 DAY1-2」
この日も、朝からVorbachさんが車でホテルまで迎えに来てくださり、その心遣いがとても有り難かったです。
前日に引き続き社内にお邪魔すると、社長の愛犬が大喜びで迎えてくれました。
昨日の買い付けに全身全霊を懸けたせいか、運動したわけでもないのに全身が激しく痛み、体調も優れない朝。
そんな中でもこの子がそばに来てくれるとふっと癒やされ、今日も頑張ろう!と気持ちを新たにしました。
社長の多大なるご協力によりスムーズに梱包作業を終えることができ、後は電車を乗り継いで空港へ向かうのみ。
というところで、社長からこんな提案が。
「電車に乗るギリギリの時間まで、将来の仕入れ用にジュエリーをピックしたら?
これからクリスマスにかけてSeibothに来る国内バイヤーが増えるから、その前に欲しいものを選んでおいた方がいい。あなたが選んだ商品は、社内でキープしておきます。
それと、私が乗り継ぎ先の駅まであなたを車で送ります。少しでも、ジュエリーを選べる時間が延びた方がいいでしょう?」
と・・!
社長のご厚意が、本当に有り難く。
またまたお言葉に甘えて、昨日は着手できなかった棚を見せていただくことにしました。
この日は潔く、ブローチに的を絞ってセレクトを行うことに。
昨日よりさらに厳しい、時間との勝負です。
アニマルモチーフ。
何て美しい色。
嗚呼、時間が足りない・・!
スピーディーに、でも妥協なく。
少しではありますが、心に刺さったブローチを選ぶことができました。
本当に時間ギリギリまでセレクトを続けさせていただいたので、出発時は大急ぎでSeiboth社から走り出て、車に飛び乗りました。笑
車の中からの景色。
道中、牛、馬やアルパカをたくさん見ました。
森や草原が広がり、人の気配は少なく、牧場の匂いに包まれた静かなカウフボイレン。
カウフボイレン駅に降り立った瞬間に直感した通り、やはり私はここをとても好きになりました。
日本からはるばるやって来て、本当に良かった。
目指す駅に到着すると、社長が駅のホームまで見送りに来てくださいました。
この子も一緒に。
電車の扉が閉まるギリギリまで、社長と色んな話に花を咲かせました。
天気が良い日は、カウフボイレンはもっと美しいこと。(私にとっては、雨と曇天のカウフボイレンも十分に美しかったです。)
社長が、私が日本から持っていった手土産をとても気に入ってくれていること。
(実はSeiboth社訪問初日に、社長に南部鉄器のこけしモチーフ栓抜きをプレゼントしたのです。せっかくなので日本の職人が作った作品、かつジュエリー繋がりで金属製のものを、と思い。)
そしてお互いの愛犬や、先代犬のこと。
社長はあまり英語が話せないのですが、犬の話題となると、お互いの共通言語はほぼ不要でした。
今回Seiboth社を訪問して過ごした二日間は、短くもとても濃く、貴重なもの。
社長から直接大切なお話をたくさん伺うことができ、私の中でSeiboth社への思いが大きく、特別なものとなりました。
Seiboth社の存続を心から願っていますし、このご縁を永く大切にしていきたいと思っています。
社長のVorbachさんと私。心の温かい、本当に素敵な方!
社長とお別れした後は、電車でミュンヘン空港へ直行しました。
早くもドイツを去ることが名残惜しく、空港でドイツのハーブキャンディを購入。
ドイツに別れを告げ、買い付け旅の次なる目的地であるチェコへと飛び立ちました。
飛行機が遅れ、チェコのプラハ空港に到着したのはこの日の夜遅く。
ダウンジャケットにブーツでも凍えそうなほど寒かった機内が、疲れ切った身体に相当堪えてしまい、体力は限界に・・
やっとのことでホテルまで辿り着き、この日は倒れるように就寝しました。
次回のブログからは、チェコ・プラハでの買い付けの様子をお届けします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。