本日は、最近少しずつ集めている象嵌細工のジュエリーをご紹介します。
象嵌(ぞうがん)とは、一つの素材に異なる素材をはめこむ技法のこと。象は「かたどる」、嵌は「はめる」を意味します。
象嵌には、金工象嵌、木工象嵌など様々な種類がありますが、本日ご紹介するのは「金工象嵌」です。金工象嵌とは、地となる金属に彫りを入れ、くぼんだ部分に金や銀など別の素材を入れていく技法です。英語では「Damascene(ダマシン)」と呼ばれ、その名の通りシリアのダマスカスで生まれたと言われています。
ここで、私物の象嵌ジュエリーをご紹介します。こちらは6年ほど前、学生の頃スペインへ一人旅をしたときに、トレドで購入した金工象嵌のピアス。
ブラック×ゴールドの美しさ、馬蹄のようなフォルムに鳥のモチーフ、 オリエンタルな雰囲気に一目惚れして購入したのを覚えています。この時初めて、象嵌というものを知りました。
スペインの古都トレドでは、金工象嵌が伝統工芸として受け継がれているそう。こちらのピアスはおそらく、マットな黒の鉄地表面に金を入れたものだと思われます。
何ともいえない美しさで、6年経った今でも大好きなピアスです。実は最近諸事情により左耳たぶのピアスホールが塞がってしまい(とはいえ他にまだ4つホールがあるのですが)、こちらを両耳たぶに着けることはできなくなってしまいました。
それでもこのピアスを手放すつもりはなく、全く着けられなくなったとしてもずっと持っているだろうなと思います。ジュエリーリフォームに持ち込んで、イヤリングに変更してもらうのもいいかも。
スペインで購入した象嵌ジュエリーはこの一点だけで、今となっては「せっかく象嵌細工の地であるトレドを訪れたのだから、もっとたくさん買っておけば良かったのに」と思うのですが、きっと当時たくさんのデザインを見たうえで、このピアスを特別に気に入ったのだろうなと思います。
当時もかなり選り好みする性格だったので、スペインの他の都市でも真のお気に入りの一点を求めて何時間も蚤の市を歩き回り、疲れ果ててフラフラになっていたな・・と懐かしく思い出しました。笑
最近、Elysa Jewelryでも象嵌細工(ダマシン)のジュエリーを扱いたい気持ちが強まっていました。本当は海外に赴き、直接手にとって買い付けたいところですが、今はまだ難しい状況。なので、海外のディーラーの方々からダマシンジュエリーを少しずつ仕入れ始めました。
まだ5点と数がとても少ないのですが、美しいお品が集まりましたので、近日中にオンラインストアにてご紹介させていただきます。
みなさまはどのダマシンジュエリーがお好みですか?
「自分が着けるならこれかな・・」なんて想像しながら、発売を楽しみにお待ちいただけましたら幸いです✴︎