ドイツでの買い付けを終え、次の目的地であるチェコへ。
深夜近くにプラハのホテルに到着して旅の疲れを癒し、これから初めてのチェコでの買い付けがスタートします。
ドイツでの買い付けの様子を綴った前回のブログはこちら→「ドイツ買い付け日記DAY2」
買い付けの様子をお届けする前に、宿泊したホテルのお話を少し。
このホテルは実は、元々イエスズ会の修道士によって建てられて女子修道院となった後、共産主義時代には秘密警察の拠点として使用されていたという、歴史ある建物なのです。
ユニークな歴史を持つ建物が現在はホテルとして利用されており、泊まることができるのが有り難いですね。
そんなホテルのレセプションに着いてまず印象的だったのが、内装の美しさと雰囲気。
天井が高く開放的でありつつとても落ち着いていて、ふと別世界に迷い込んだかのような独特のムードがありながらもアットホーム。
ホテルに着いたときは疲労困憊でしたが、温かく迎えられたような気がして、幸せな気持ちになりました。
このホテルには新しくエレベーターが設置されているのですが、エレベーターで行けるのは3階まで。
中4階の部屋を取った私は、半階分は階段で上らなければいけません。
スーツケースやリュック、ボストンバッグなどの大量の荷物を一度には運びきれず、深夜に何度も階段を往復。
一刻も早くベッドにダイブしたい気持ちだったので心が折れかけましたが、美しい場所に泊まれる幸せとこの苦労はトレードオフだ!と身体に鞭打って気合で頑張りました。
荷物を運び終え、やっと部屋に入ろうというとき。
今度は部屋の鍵が開きません。(ちなみにこの鍵、ユニークなデザインとずっしりとした重さがとても好みでした。)
5分ほど色んなやり方を試したりググったりと粘ったのですが、一向に扉は開かず・・
このままでは埒が明かないと思い、持てるだけの貴重品を携帯して走ってフロントへ。もうフラフラです。
ホタルのスタッフさんに部屋の前まで一緒に来てもらい、鍵の開け方を教えてもらいました。
「この鍵かなりトリッキーだよねー、ほんと分かる!笑
ちなみにこの鍵重すぎるから、出かけるときフロントに預けた方がバッグが軽くなっていいと思うよ!笑」
と、とってもフレンドリーな方でした。
荷物は軽いほど良いのですが、この鍵に限っては重さが少し愛おしく感じるので、鍵は外出時も携帯しよう、と思いながら聞いていました。
部屋のドアを開けると、想像以上に素敵な空間が現れました。
この日は美しいお部屋に泊まれる喜びを噛み締めつつ、倒れるように眠りました。
朝を迎え、いよいよプラハでの買い付けスタート!
ホテルの外に出ると、雲ひとつない快晴でとても気持ちの良い朝です。
よく眠れたとはいえ旅の疲れが溜まっており、このままでは買い付け途中で倒れてしまいそうな気がしたので、まずは腹ごしらえに。
とにかくカロリーが高くて量が多いものを、ということで近くのトルコケバブ屋さんへ向かいました。
普段私はとてもよく食べる方なのですが、それでも量が多く、食べても食べてもなかなか減りません。時間をかけて完食し、しっかりエネルギーチャージ完了。
この日の予定は、徒歩でひたすらプラハのアンティークショップを巡ること。
街並みがとても美しく、歩いていて楽しいです。
路地裏に佇む、目当てのアンティークショップへ。
中に入ると、ひっそりとした表の外観からは想像もつかなかった華麗な世界が広がっていました。
豊富な品揃えも、ディスプレイの美しさも圧巻。まさに宝の山です。
ガラス、自分用に欲しい・・
店主の方が「地下もあるから見てみて」と教えてくださり、階段で地下へ。
こういう人形を見つけると、何故か嬉しい。
一階に戻り、店主の方に詳しく自己紹介をさせていただきました。
日本でヴィンテージセレクトショップをやっていて、コスチュームジュエリーを専門に買い付けに来たということ。
こちらのアンティークショップは骨董品や宝石をメインに取り扱っているため、コスチュームジュエリーの品揃えは多くはないですが、色々と希望をお伝えして、店頭に出ていないお品も見せていただけることになりました。
店主の方とテーブルを挟んで向かい合って座り、一つ一つの商品の年代や詳細を店主に伺いながら、じっくりと商品をセレクトしていきます。
ルーペで見た刻印を、店主に見せていただいた刻印資料と照らし合わせて。
店主に伺った詳細をメモしたいと言うと、近くにあったノートの表紙を千切り、はい、とそのままくださいました。
可愛くて嬉しい。裏に走り書きしていきます。
円安の中での今回のドイツ・チェコ買い付けは、正直なところ非常に厳しいもの。
皆さまに手に取っていただきやすい価格設定を出来る限り叶えるため、買い付けの際は最大限努力しています。
ビジネスオーナーや店主の方へ敬意を払いながら、心を開いて自分のヴィンテージコスチュームジュエリーへの愛を伝え、私がお客様へ提供したい価格への理解を得られるよう、心を込めてお話をするようにしています。
こちらのお店では、店主の方とコミュニケーションを深め、少量ではあるものの満足のいく買い付けができました。
Elysa Jewelryでは通常ほぼ扱うことのない、100年以上前のアンティークジュエリーもセレクトしました。
お店を出たらまたひたすら歩いて、アンティークショップを巡っていきます。
この建物、好み。
お宝を探して、ジュエリー専門ではないお店も多く回りました。
道中のちょっとしたアパートメントが素敵だったり。
疲れたときは、木陰を見つけては束の間のフルーツジュース休憩。
プラハの日差しは、サングラスなしでは目を開けていられないほど強かったです。また、想像していたよりはるかに暑く、歩き続けているとなかなかに消耗します。
美しい建物や街並みを横目に、高速早歩き。
アンティークショップを巡って店主とお話しては、店を出てジュース休憩、また次の店へ・・と繰り返します。
歩き疲れた身体に、フルーツが染みる。
プラハの街を5時間以上歩き回り、たくさんのアンティークショップを訪れました。
買い付けたお品は決して多くはないですが、一つ一つがとても素敵で、この先も愛で大切にしたいジュエリーばかり。
このジュエリーたちはどんな方に気に入っていただけるのだろう、どんな風に身に纏っていただけるのかな・・と幸せな想像をしながら帰路につきました。
ホテルに帰還。石畳の上をたくさん歩いて足が棒ですが、充実した一日を過ごせて心地良い疲れを感じました。
次回のブログでは、蚤の市での買い付けの様子をお届けします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。